卵巣予備能をはかる検査って?

 最近、卵巣年齢という言葉を耳にするようになりました。実は卵巣の加齢変化はいつまで妊娠できるかを見極める一番重要な因子です。少子高齢化と言われるように、日本女性の平均寿命はどんどん高くなりました。
 しかし、妊娠できる年齢は昔と少しも変わっていないのです。見た目若ければいつまでも妊娠できると思っている方が多いのですが、体の細胞と卵子の細胞は全く違います。男女でも違います。男性の精巣は精子を作るところですが、女性の卵巣は卵子を作るところでなく、保存するところです。したがって、30歳の人の卵子は30年経った細胞ということになります。
 30年経っても生きていること自体が奇跡のようなものです。卵子は女の子が生まれる前にもっとも多く存在し、生理があってもなくても不妊治療をしていてもしていなくても関係なく毎月約1000個ぐらいずつ消費期限が切れて卵巣内でなくなっていきます。
 中には20代、30代で閉経になってしまう人もいます。卵巣機能は突然停止するので実は自分がいつまで妊娠可能なのか、いつ閉経するかはよく分かりませんでした。
 最近、その卵巣予備能を知る有力な血液検査としてAMH(アンチミューラリアンホルモン)が使われ出しました。当院では2年前から測定していますが、一見生理もあり、まだまだ大丈夫と思われた人の中に「もう卵子はほとんど残っていませんよ」「もう閉経が近いですよ」と告げなければいけない方が多くみえます。卵巣予備能を考慮して、女性には結婚、妊娠、出産の人生設計をしてほしいと願っています。女性の加齢は妊娠率の低下、流産率の上昇、胎児障害の増加、妊娠合併症の重症化につながります。見た目の若さにこだわらず、卵巣年齢の若さにこだわってください。

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