流産について詳しく教えて下さい

 流産のあとは妊娠しやすいといえます。流産した人は、まったく流産の経験のない人に比べ最終的に妊娠できる確率は2倍位になるというデータがありました。つまり流産というのは受精や着床には大きな問題がなく、受精卵の問題ということですので、いい受精卵の場合は流産しないで済むということです。不妊期間が長く、なかなか妊娠しにくい方は流産率が高いと思います。やはり良い受精卵が少ないためと思います。  流産についての私の考えをまとめた患者様用の説明書です。参考にして下さい。


 妊娠判定前および妊娠初期の出血について
1 出血があるとすぐ「流産」と考えがちですが、出血=流産ではありません。
 妊娠初期にはいろいろな理由で出血がよくあります。これは血流が豊富なひとつの証拠でもあります。流産のはじまりとすぐに考えないで、あわてずに次の日に電話して受診して下さい。正常な経過でも出血はよくあります。


2 治療中、腔坐薬を使うと出血することがよくあります。腔坐薬は必要がある場合にしか処方していませんので、出血があっても必ず投与を続けて下さい(出血が多い場合は肛門坐薬としてお使い下さい。肛門坐薬でも血中濃度は十分得られます)。


3 出血がある時は、低用量アスピリン(バファリン81の服用を中止して下さい。バファリン81は血小板の凝集を抑え、出血が止まりにくくなります。ただし、習慣流産治療のために服用中の方は、そのまま服用を続けて下さい。凝血が流産の原因と考えられています。またこの場合は、止血剤は使わないほうがかえってよいと思われます。


4 流産するかどうかは、本来受精卵の成長の過程で決まっています。最近の報告では、流産のほとんどは受精卵の染色体異常といわれています。したがって、薬を飲んだり、過度に安静にすることで流産を防ぐことはできません。念のために止血剤を投与したり、安静を指示することはありますが、受精卵の染色体レベルの異常を修正することはできません。
 患者さんの努力で外からの力により結果を変える事はできません。逆に順調な妊娠を激しい運動により流産させることもできません。一般的に、流産は先に胎児の発育が止まってから、時間を経過し、胎嚢を出そうとして出血がおきます。出血は最後の症状です。したがって流産がすでに始まってしまった出血は止められません。
 当院では、体外受精後は毎週、妊娠経過を観察していますので、出血前に胎児の発育をチェックし、流産を診断しています。多くの出血は、流産と関係のない妊娠中のいろいろな反応の結果生じたものです。経験的にいえば、出血があっても胎児が正常であれば、ほとんど問題はなく、やがて止血して正常に発育します。あわてないで経過を見守って下さい。

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