診察でエコー画像で見ているのは、卵巣の中の「卵胞」の数と大きさです。「卵胞」を満たしている「卵胞液」のなかに卵子はありますが、顕微鏡下で確認しないとわからないぐらい小さいので、診察時のエコー画像で卵子を直接確認することはできません。
 卵胞だけが育って卵子が入っていなかったり、まだ卵胞が未熟で卵胞壁から卵子が剥がれ落ちなかったりすると、実際の採卵数は卵胞数より減ります。また卵胞の陰にもう1つ卵胞が重なっていたり、採卵までの間に卵胞が育ってきたりすると、採卵数は卵胞数よりも増えます。エコーで見える卵胞数は目安にすぎないのです。
 また卵胞の大きさで卵子の成熟度を測りますが、これも大体の目安です。人間の体は千差万 別、なかなか「確実」に「数値化」することは難しいのです。

 麻酔は非常に短時間ですので、ほとんど問題ないと思いますが、心配なら内科主治医と麻酔専門医と相談し、検討してはじめたいと思います。

 意識は完全になくなり、また覚醒がはやく、気持ちの悪くなりにくい麻酔を使っています。はじめての人は思ったより楽と言います。

 hCGの真の意味は、実は非常に難しいと思います。ごく簡単に大雑把に言うと、脳下垂体ホルモンのうちFSHで卵胞は育ち、LHで排卵のきっかけを作ります
 LHが排卵前に出ることをLHサージと言っています、LHサージから約36~40時間で排卵が起きます。
 体外受精ではその排卵する直前に卵を採ります。どうせ針で採るならLHサージなしで採ればよいとお考えと思いますが、LHサージの刺激で卵胞は破れ、卵子が飛び出すのですが、同時にホルモン的に大きな変化があり、卵子が最後の成熟卵になるための変化をします。LHサージがなければ卵は成熟せず、卵胞の壁にくっついたままで、ほとんど針を剌しても採れません
。LHはα鎖、β鎖と2つのチェーンでできています。α鎖は共通ですが、β鎖のC末端が少し長くなって、分解される時間が長くなったHCGの注射をLHサージのかわりとしています。

 子宮内膜症は、いろいろな場合があって一概にいえません。私は採卵しにくいとは思いませんが、チョコレート嚢腫があれば、あらかじめ吸引しておいた方が、卵の育ちもよく採卵しやすいと思っています。

 運動率3%なら、今回の結果は十分予想できたと思います。卵が23個もとれていますので、私なら半分は顕微、その上受精しなかった卵に対し、1 day old ICSIをして受精卵を確保し、少しでも妊娠に近づきたいと考えます。
 自然周期の採卵はやりますが、本当に特殊な場合(注射がきかなくて卵が刺激ではできない人)のみで、あなたのように卵が採れる人なら(ましてや2人目なら)普通にした方が、―回の妊娠率は数倍期待できます。あえて妊娠率が低い方で何回もやりたいというのならかまいませんが。
 またホルモン注射の乱用というのは、専門家は乱用しませんし、現在の質の良い注射剤で卵の質が悪くなるエビデンスはありません。普通の体外受精なら4回までで、妊娠できる人のほとんどは妊娠しています。

 採卵日は昼ごろ帰宅していただいておりますが、静脈麻酔後ですので、ご自分で運転して帰宅するのは控えてもらっています。
 午後からの仕事は麻酔に強い人なら可能ですが、通常みなさんは休まれています。

 私のところでは、平均15~16個といったところでしょうか。
 ただし、個人差が大きく、4~5個から50個くらいまでの差があります。
 基本的に入院なしでやっていますが、早朝8時からの採卵ですので、前夜より1泊される方はいます。



               
               
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