「不妊」を治療する医療行為なのになぜ

 厚生労働省に直接投書するのが良いと思います。現在、私が個人輸入している薬が、どうして早く日本で発売にならないかと聞いたら、厚労省のお役人から「患者様からの要望が出ていない」と返答されたことがありました。お役人さんは医師や製薬会社の要望より、患者様の投書を恐れています。
 保険適用には難しい問題があります。肝心の保険制度が破たんしています。今の保険制度は保険支払を減らすことばかり考えています。すなわち、患者様を一生懸命治療し、保険の支払が多くなる医者は悪い医者となります
 保険の支払側にとって「よい医者」は人気もなく、患者様も少なく、何もしない医者です。不妊治療なら「そのうち自然にできますよ」と言って、漢方薬や内服ぐらいでいつまでも時間を潰し、患者様も妊娠できる機会をなくしてしまう医者です。
 私は、そういう方針をとっていません。妊娠という結果にこだわっていますので、まず効果のはっきりしない割に高価な漢方薬はやめています。
 今の保険制度をひと言で言うと、すでにどうにもならなくなっている制度と言えると思います。今の全国どこでも同じ医療が受けられるという発想自体、間違いです、ドクターひとりひとり能力も技術も専門も違うのに、全部を低いレベルで統一すべき、よくできる医者は認めない、やる気のある医者は迷惑だという発想です。
 私が何よりも保険に望むことは、不妊治療というより、当たり前のことに当たり前の保険点数をつけて欲しいということです。
 産婦人科は内診台を使い、消毒したピンセット・綿球等を使い、手袋をして看護師がついて診察しても保険点数は0点です。信じてもらえない話ですが本当です。
 内診すれば(普通に診察したら)赤字がどんどん膨らむ。ボランティアどころか損をする仕組みです。ただ、処置を行えば点数がつきますが、超音波を診るのも月1回までとなっています。
 高度医療という前に、聴診器のみの内科医とは違うので、使用している材料代だけでも保険は出すべきと思います。
 もう一つ、私がいくら長い時間説明しても不妊症の指導料は、まったくありません。内科の先生は高血圧の薬を出して「塩分に気をつけて」と言うくらいで何千円も保険から指導料が出ているのをご存知でしょうか。内診だけで、不妊症の説明をして0円の治療が、今の保険制度です。ですから、こういう現状を今の若い医者はよく見ています。働くのに一番割りの合わないのは産婦人科と思うのは当然です。
 それで産婦人科医は、どんどん減っています。一方、眼科は儲かるということで、どんどん増えています。こういう保険制度、これを改革せず内科の利権ばかりを守る医師会。保険適用を考える以前の問題です。
  私は、ART(高度生殖医療)は保険とは別に当分、補助金(特定不妊治療費助成金や自治体の独自の助成制度など)の拡充でいったほうがよいと思います。その前に当たり前の医療行為に当たり前の保険点数で、産婦人科を立て直すべきと思います。

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