不妊治療に関するQ&A 不妊治療のQ&A タイミング指導編


最も妊娠の可能性が高いと思われる排卵日を予測し、 その日に夫婦生活をもつようにするのが、タイミングを指導です。
しかし、このタイミング指導にはは女性側には排卵がある、 卵管の通過性に問題がない、男性側には射精がある、 などの条件が必要となるため、事前に排卵の有無・子宮卵管造影・子宮の 異常と精液の検査をします。
 夫婦生活のタイミングを図り、3~6ヶ月様子をみて妊娠しない場合は、 治療のステップアップが必要になります。



 基礎体温で排卵のタイミングは分からない方が普通です。後から見て排卵日のだいたいの目安になりますが、今日排卵か、明日排卵かはわかりません。基礎体温は黄体ホルモンによるわずかな体温変化を見るのですが、実際測れるのは早朝安静時の口腔内温度です。
体調・気温・寝る時間・夜中のトイレ・鼻づまり等々いろいろな条件・要素で変化し、あてになりません。私は基礎体温で判断することはありません。
基礎体温が2相性でも黄体化非破裂卵胞といって、排卵していないこともよくあります。一方、タイミングがあっていないと思っている方が多いのですが、精子は卵管内で2~3日は生きています。したがって1週間に2~3回性生活があればタイミングははずれていません。
他の原因で妊娠できていないと思ってください。不妊症でなければ1年で9割妊娠します。

 人工授精・体外受精・精液検査では、精子を採取していただきます。採取以外によい方法はありません。自然性交をくりかえすか、より高度な治療にするかです。精子採取の方法にこだわるか、妊娠するという結果にこだわるかの問題です。
 私は、結果にこだわります。子どもがいるほうが自然ですし、その子が人工授精あるいは体外受精でできたかなど他人には関係ありません。「どうして子どもつくらないの?」と聞く人にとっては手段は関係なく、「どうして子どもができにくいか」は最初から眼中にありません。
 マスターベーションでとることが苦痛なら、普通に性交し、腔外射精でとることも可能と思われます。

 黄体ホルモン11.2はまだ低いと思います。
 もっと確実に排卵させ、しっかり黄体をつくらせ、黄体ホルモンを補充した方がよいと思いますが、同じ治療で5~6周期経過したら、治療のステップアップが必要です。
 不妊治療は結果がすべてです。

 一般的にタイミング5~6回、その後AIH5~6回で、それでも妊娠しなければ体外受精となります。
 それぞれ5回にするか、3回にするかは年齢や希望によります。タイミングよりAIHの方が、一般的に妊娠率はよくなります。内膜症があるのなら卵管は通っていても卵管まわりの癒着が疑われ、卵管内に排卵した卵が入れないピックアップ障害が多いと思います。
 AIHよりも早く体外受精へのステップアップをお勧めします。

 タイミングで20%というのは1周期のことでなく、不妊症で妊娠した人の20%がタイミングで治療中、という意味でしょうか?それなら理解できます。タイミングで1周期で(周期あたり)20%妊娠するというのなら、テレビ報道は間違っています。
 医学に関してテレビの報道はよく間違っています。注意して批判的に見て下さい。妊娠しやすい人が、タイミングのあった性交をすると、16~18%位妊娠すると言われています。大ざっぱに言うと20%でもいいかもしれません。妊娠できる不妊症でない人は、避妊しなければ半年で70%、1年で90%、2年で100%妊娠します。
 2年で簡単に妊娠できない人が、不妊症の人です。不妊症の人が何もせず妊娠する確率は、―周期約2%と言われています。排卵の薬を使ってもタイミングではせいぜい数%です。20%も妊娠したら人工授精よりも上になってしまいます。
 不妊症でない人は、避妊していないとすぐ妊娠してしまいます。不妊症の人はそんな簡単には妊娠できず苦労します。
 ※ちなみに当院の体外受精治療では、全年齢の統計で(40歳以上も含めて)1周期で40%以上妊娠反応陽性になり、妊娠率が一番高い治療法です。

 排卵のための注射(HCG)後、約36時間で排卵がおきる事になっています。しかし、実際は36~40時間ぐらいの間と考えられています。一般的には、卵胞が大きくなると体内でLHが排卵のきっかけとして、一過性に出るLHサージが自然におきます。精子は正常なら、体内に入って2~3日は生きているはずです。逆に卵は丸1日大丈夫と思われていましたが、現在は数時間しかチャンスはないと言われるようになってきました。したがって、精子は排卵前に卵管内にいる事が重要です。また、排卵前に性交あるいは人工授精はする
べき、となっています。排卵前後に1日あるいは2日おきに性交があれば、いつでも運動精子が卵管に待機している事になります。

 性交の間隔は1日おきがよいと言われています。私はもちろん超音波で排卵日を決めて治療しています。
 基礎体温はあてになりません。クリニックとか病院とかいう問題でなく、専門医が誰かという事が重要です。不妊専門病院にも私に言わせれば専門でないドクターが多くいます。
 腔内の精子は子宮頚管粘膜の中を泳ぎ上がっていきますので、しばらく(10~20分ぐらい)は動かない方がよいかもしれません。外を拭くのは関係ないと思います。

 早めに排卵した場合でも、妊娠が可能かどうかはわかりません、体外受精では小さい卵胞からは未熟卵がとれる事が多く、すぐに受精反応は起きません。
 受精可能な卵の期間は昔は約1日と言っていましたが、現在は5~6時間という意見が主流です。しかし、精子は元気ならば体内で2~3日動いているはずですので、排卵より前に性交するのが一般的です。

 排卵前の性交が正解です。精子は元気なら、子宮から卵管に入り2~3日は生きています。以前、卵は1日ぐらい受精可能と思われていましたが、現在は数時間ぐらいしか受精可能ではないのでは、と推察されています。
 以上の理由により、排卵後の性交は手遅れになる可能性があり、排卵前に精子が子宮を通り抜け、卵管で待っている方が理想的と思われています。
 一般に排卵前後で週2~3回性交があればいつでも生きた精子が卵管にいて、いつでも排卵OKという状態になります。月に1回という省エネではなく、日頃より楽しみながら、時々努力して下さい。

 タイミング療法をいうのは、医学的にはほとんど何も行っていないに近い治療、と思っています。したがって、私は重視していません。排卵している人なら、その前に妊娠しているはずです。私は患者様が言うように、それで夫婦生活がギクシャクするなら逆効果と思っています。精子は体の中に入れば、2~3日は生きています。
 したがって、週2~3回性交があれば、いつ排卵しても生きた精子と出会うチャンスがあります。逆に精子は、3日以上貯めても所見はだんだん悪くなります。
 人の体は使わないと退化しますので、私は3~4日に一度性交し、精子も常に新しい方がよいと考えています。性交は3~4日に一度、楽しくしてほしいと思います。この日が排卵というプレッシャーは、男性も頭でわかっていても気が乗らない原因になります。
 ストレスを緩和させる特効薬は、私は"奥様の笑顔"と思っています。
 「今日、排卵日だから・・・」と仏頂面で言われたら、ナイーブな男性は冷めてしまいます。男性は、女性が思っているよりずっとデリケートです。また、性交がうまくいかない場合は大きくプライドが傷つけられ、そのストレスでインポテンツ・EDになってしまいます。男性がその気になるかは奥様の態度によります。2人で仲良く頑張りましょう。



               
               
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