100キロ近くというのはかなりの肥満ですね。肥満になると妊娠しにくいのは事実です。また、妊娠したあとのお産も大変です。高度肥満は難産で苦労しますので産科の先生からは敬遠されがちです。
 肥満になると流産、早産や死産のリスクが高くなるだけでなく、障害児出産のリスクも高くなります。逆に不妊症の原因となる典型的な排卵障害の多嚢胞性卵巣症候群ではインスリン抵抗性のために肥満になりやすく、ダイエットしにくい体質になっていることもあります。
 インスリンの感受性をよくする薬を排卵誘発の補助薬として使うこともあります。こういう方の中には将来、糖尿病やメタボになりやすいとも言われています。
 いずれにしても適正な体重は不妊・妊娠・出産には重要なことであり、医師とも相談し、体質を考慮してダイエットしながら進めていきたいものです。

 私も若いときから腰痛もちでいろいろなところへ行きました。マッサージ、カイロプラクテイクス、整体etc...どこへ行ってもいつも「胃が悪くないですか?」「肝臓悪くないですか?」等々とにかく「どうしてわかるの?」と言わせたいためにいろいろな事を言われました。医者でないので好き勝手なことを言っても批判されるわけではないため、本当に勝手な事を言います。黙っていると重病人にされてしまいます。「私か医者だ」と言うと何も言いません。そういうものだと思っていた方がよいと思います。
 これは健康食品が医薬品と違い規制がないため、好き勝手に「あれに効く」「これに効く」と宣伝されているのと同じと思って下さい。不妊症が整体でわかる、整体で治るのなら、みなさん浅田レディースクリニックへ来る前にまず整体へ行くでしょう。
 漢方で不妊症が簡単に治るなら、我々は中国へどんどん留学し、漢方をもっと学ばなければいけません。
 何もわかっていないのに人に向かって「子供ができない」というのは失礼だと思います。もし、私か同じことを患者様に言ったら、ドクターハラスメントだということで訴えられてしまいます。
 いろいろな健康法・健康食品とは上手につきあって下さい。お金を払っただけのご利益はまずありません。大切なのは子宮や卵巣の血流です。安上がりの血流改善法を考えて下さい。

 不妊治療はできますが、お産はその何十倍も危険です。
 私は、過去に何度も「こんな肥満の人を妊娠させて」と非難されました。しかし、実際に100㎏前後の人は数人治療しています。
 肥満があると妊娠したあと、妊娠中毒症、妊娠糖尿、妊娠高血圧など、いろいろな障害が非常にでやすく、骨盤内の脂肪で難産になり、帝王切開の確率が高くなります。手術後のキズの治りが悪く、血栓症になりやすくなります。
 たまたま上手くいった、無事だったというのは医学ではありません。危険が予知できればその前に対策をたて少しでも危険を少なくしておいてチャレンジするのがよいと思います。

 私は名大病院に10年いましたが、肥満の人を妊娠させるたびに、内科や産科(周産期)の先生に怒られました。妊娠、出産が不妊治療の何十倍も危険だからです、できれば90~100㎏まで体重を落としておいた方がよいでしょう。
 なかなか排卵はしていないと思います。最近は、インスリン抵抗性も重要と思われるようになりました。インスリン・血糖なども検査してみて下さい。

 極端に太っていると、いろいろな理由で妊娠しにくくなります。しかし、少しふっくらしている女性のほうが妊娠しやすいと思います。
 卵胞ホルモン(エストロゲン)は脂肪組織に蓄えられます。したがって少しふっくらしている方が女性ホルモンレベルもやや高く、内分泌的には状態がよいと言えるでしょう。
 極端な肥満、極端なやせ、極端なダイエット等は禁物ですが、普通の体型なら気にしなくていいと思います。



               
               
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