開腹手術は不安なんですが

 子宮筋腫と妊娠との関係は非常に難しく、判断に迷うものです。そもそも、3~4人にひとりは子宮筋腫があると言われています 筋腫だらけでも妊娠する人もいます。これぐらいからは妊娠しにくいという境界線が引けないのが問題です。文献的、現在の専門家の間では常識的な境界線としては、4~5cmぐらいあれば取ったほうがよい。小さくても子宮内膜を少し圧迫しているようであれば、取ったほうがよいと言われています。
 要するにステップアップと同じ考えで、そのまま妊娠できるか、少し治療してから結果がでなければ手術を勧めています。
 当クリニックでの経験では、私が切った方がよいと勧めた方は、術後みなさんよい結果が出ています。ですから、私は最近「積極的推進派」になってきました。筋腫は子宮という畑の中の岩みたいなもので、血流が悪くなるので流産の原因にもなります。手術はどこでもできますが(当クリニックでは入院施設がないのでできません)できれば不妊症に興味のあるドクターの方が、あとのことを考えて、より丁寧な手術をしていただけるかも知れません。
 腹腔鏡という手段もありますが、やはり開腹して丁寧に手で縫合したほうが私はよいかと思います(しかし、最近の腹腔鏡の技術は著しく進歩していますので、遜色ないかもしれません)。
 昔なら「1年あけなさい」と言っていましたが、私は3ヶ月ぐらいおいたら治療を再開してもよいと思います(お産は帝王切開になります)。手術の傷は冷えたりすると、「古キズが痛む」という言葉があるように、痛むことがあるかも知れませんが、筋腫の手術をしてその後妊娠、帝王切開した人から恨まれたことはありません(うまくいかなかった人からは連絡がないからかも知れませんが)。
 妊娠しなくても閉経まで筋腫は大きくなります。最終的に切らざるを得ないなら、妊娠しやすくするためには手術をしたほうがよいと思います。しかし、また筋腫がどんどん出てくる場合もあります。
 また、手術をしても結局妊娠できずに終わってしまう可能性も、もちろんあります(預言者ではないので、未来の保証はできません)。
 じっくり相談して、納得して治療に取り組んで下さい。

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